Sancerre Raudonas 2018 Sebastien Riffault / サンセール ラウドナス セバスチャン・リフォー

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フランス ロワール

ブドウ品種:ピノノワール100% (貴腐ブドウ40%・熟したブドウ60%)

淡いルビー色、さくらんぼやすもも、レッドチェリー、レッドプラムの香り、エレガントな酸味がアタックにある上品な味わいでシャープさと可憐さを感じますが熟成感から生まれる丸みが美しい逸品です 

ラウドナスは奥さんの母国リトアニア語で「赤」の意味で牡馬オフェ リーが耕作した畑の貴腐菌率40%のピノノワールをステンレスタ ンクで発酵・熟成、古樽で熟成しサンスフルで瓶詰めしました。

Sebastien Riffault / セバスチャン・リフォー 

セバスチャンは1981年にサンセールで生まれ、代々農業を営む家族のもとで育ちました。祖父の時代は山羊のチーズや小麦の栽培など多岐にわたる農業を行っていましたが、父エチエンヌの代になってブドウ栽培とワイン醸造に力を入れ始めました。エチエンヌは、当時まだ一般的でなかったドメーヌ形式(自社畑・自社醸造・自社瓶詰め)をサンセールで確立しました。セバスチャンは7~8歳頃から畑仕事に親しみ、「絶対にワインを造る」と決意していたといいます。

彼はアンボワーズの農業高校とブルゴーニュ・マコンの大学で醸造学を学び、クラシックなワイン造りの技術を修得しましたが、その後ロンドンに渡り、ワイン市場の知識を深めました。ロンドンではワインショップで勤務し、そこでナチュラルワインに触れたことで、その魅力に引き込まれます。さらに、パリの「ラ・ヴィーニャ」というナチュラルワインの名店で働き、最先端のワインの知識を得ました。

2004年にサンセールへ戻り、本格的に自らのワイン造りをスタート。父親が現役だったため最初は補佐的な役割でしたが、徐々に0.5ヘクタールのビオ栽培から始めて畑を拡大し、2007年には完全に無農薬栽培に切り替えました。現在、12ヘクタールの畑を所有し、ソーヴィニヨン・ブランが11ヘクタール、ピノ・ノワールが1ヘクタールを占めています。

セバスチャンのワイン造りの哲学は、「プルミエ・ゼネラシオン・キ・ア・ショアイジ・ビニュロン・ビオロジック」(ビオロジック農法は自分が初代)と表現されます。彼は父親の伝統を否定するのではなく、自ら学んだ新しいアプローチを取り入れています。ブドウの剪定では、1本の木に残す芽を4つに絞り、収量を抑えることで濃縮度の高いワインを目指します。この方法により、ブルゴーニュの特級畑に匹敵する低収量を実現しています。

また、彼は畑を自然のままに保ち、必要なときだけ介入する「スパルタ的」な農法を採用しています。特に4ヘクタールの上質な畑は馬を使って管理し、徹底した手作業で手入れしています。発酵や熟成は自然のペースに委ね、温度管理などの人工的な介入は行わず、マロラクティック発酵も急がせません。

セバスチャンは畑やブドウと対話するようにワイン造りを行い、その結果として生まれるワインは、小粒で凝縮された旨味のブドウから生まれた高品質なものであり、収穫の遅いサンセールでさらに熟度を高めるために通常よりも2週間ほど収穫を遅らせる徹底ぶりです。彼のワインは、自然と人間の知恵が融合した純粋なヴィニュロンとしての情熱が込められています。