スペイン カタルーニャ
ブドウ品種:ガルナッチャ
複数の畑のブレンドで、キュヴェ名は そのうちの一つの畑名に由来する。 2017年より、エントリーレベルの キュヴェの生産をやめ、アルタロセスをエントリーレベルとすることで、よ り全体を通して品質を重視したワイン造りに注力している。 デイリーワインとしては、他にない深みと艶を備えたワインに仕上がっている。セメントタンクで3週間マセレーション数年経過したバリックで12カ月熟成
セラーズ ジョアン・ダンゲラはジョセプとジョアン兄弟が所有している。1820 年からダルモスの地でブドウ栽培とワ イン生産をしていて、現在は 7 代目になる。1820 年から 1984 年までは、生産されていたワインをバルク売りしていた。 1984 年になると、彼らの父親はワインのボトル詰めを始め、”ジョアン・ダンゲラ”として販売された。それから、テロワ ールを常に尊重するワイン生産を増やしてきた。2000 年に父親が亡くなった後、セラーはジョセプとジョアンによって経 営されるようになった。2008 年に、ビオディナミによる畑仕事を開始、2012 年からデメター認証とヨーロッパ連合のオーガニック食品認証を受けている。
本人の略歴
ジョセプは農業技術を学び、ジョアンは醸造学を学んだ。父親が亡くなった時、まだ若かった二人はセラーの経営を 継いだ、その当時、つまり 2000 年代の流行は強いアルコールとタンニン、新樽の香りがするスーパーワインであり、彼 らはその流れの中でワイン生産をおこなうようになる。そして、その方法は彼らにとって十分良いものであり、当時、最 も権威のあるワイン雑誌からとても高い点数を得た。しかし 2008 年、彼らはその方法にうんざりしてきた。彼らのワイ ンが他の土地の他のワインと大同小異のワインであり、同一基準で作られた国際的なスタイルであると気づいたから である。彼らは自問し始めた。何が我々のワイン文化なのだろうか。我々の拠り所は何なのか。我々は誠実に、土地 と歴史を十分に反映したワイン作りをしているのだろうか。また、ワインはその時のやむを得ない事情や軽挙の産物で あってよいのかと。これらの問いは彼らが現在のようなワイン作りをするようになった原点となった。自分たちの住む 村からの所産感を漂わせるワインであり、逆に自分たちがこれらのワインに帰属すると感じさせるのである。
哲学
ジョアン・ダンゲラの哲学は、伝統の尊重と物事の自然なリズムと経過が基礎となっている。ビオディナミの原則に 基づき、ワインがテロワールの個性を表現できるように生産する。畑では、土壌が生きるように仕事をし、様々な花や 木々とともに、自然の作用において豊かな環境を作り出すようにする。畑仕事において、宇宙のリズムを尊重し、自然 それ自身が表現されるようにしている。セラーにおいて、仕事はワインの友人のようだけれど、どこに向かうべきかと いうことを指示はしない。最終的に、彼らは彼らのシンプルなワインが表出する 2 人の田舎の少年にすぎない。