ドイツ バーデン
ブドウ品種:グラウブルグンダー(ピノ・グリ)
濁りのあるサーモンピンク。すもも、ピンクグレープフルーツの香り。味わいはあんず、クコの実のようなコクのある風味にテクスチャーは柔らかくスルスルと流れていきます。バランスが良く軽やかで後半にしっかりとした旨味が特徴的。
カイザーシュトゥール地区イーリンゲン村のオーガニックのぶどう(黄土、ローム、火山岩)を使用。例年より少し早めに手摘みで収穫、選果後、約2週間のスキンコンタクト(一部全房)。バスケットプレスで丁寧にゆっくりとプレスし、ステンレスタンクに移し、シュールリーにて発酵、11ヶ月間熟成。2023年12月に、ノンフィルター、酸化防止剤なしで瓶詰め。土壌は黄土、ローム、火山岩です。ぶどうの根は、火山性テフライトまたは白亜質の黄土(ジュラ紀の石灰岩に由来)と多かれ少なかれ接触しています。2016年からすべてのぶどう畑はオーガニック栽培で、畑には羊を放牧しております。通常の有機植物保護剤と組み合わせて、ハーブ肥料、有機肥料を使用しています。カバークロップ用の特別な種を植えたり、野生の植物をそのまま残したりします。畑には毎年数本の木を植樹したりします。南チロル州のぶどうのDNAを持つグラウブルグンダーの若い区画です。小さな実のブドウが実ります。濃厚な香りがします。主に火山岩の上にある厚い黄土の土壌。白亜質の土壌がテロワールとしてワインに現れています。
Weingut Wihler / ヴァイングート・ウィラー
Ina Luisa Wihler / イナ・ルイーザ・ウィラー
ワインの美しさは、人生と同じように、日々続く物語のよう。ワインは曲がりくねったエキサイティングな道筋を作り出し、のちにしずくの中にたどりつくことができる。
そう熱く語るのが、南ドイツ、バーデン地方カイザーシュトゥールでワインを造る当主のイナ・ヴィーラーさん。常にこのことを意識し、自分の仕事は1年365日の物語を保存することだと言う。彼女の祖父はワイン醸造家だったが若くして亡くなり、祖母が姉とともにワイン造りを引き継ぎ、彼女は、高校卒業後、ガイゼンハイム大学でぶどう栽培を学び、オーストリア、ドイツのワイナリーでビオディナミ農法を勉強した後、祖母の畑を引き継ぎ、2016年に3000本あまりだが、念願の初ヴィンテージをリリースした。現在、美しいカイザーシュトゥールの健康的で健全な畑で、5年間、2.5ヘクタールの畑で農薬などを使わずにぶどうを栽培し続けており、また、1890年遡る古いワイナリーを自分たちで改修中で、温度を一定に保つアースセラーも計画中だとか。祖母と大叔母からインスピレーションを受けて育った彼女は、古くからの伝統と文化を大切にし、自分のワインに家族の歴史の一部を写し出すよう心がけている。