フランス ロワール
ブドウ品種:ピノ・ノワール
砂質土壌で育つ樹齢35年のピノノワールを全房でグラスファイバー タンクでスミマセラシオンカルボニック後プレスし発酵、古樽で熟成しました。
ロワールに又、新しい生産者が誕生しました。2018年からワインを造り始めたJean
Quastanaジャン・クアスターナ1990年3月26日生まれ。実はJeremyQuastanaジェ
レミー・クアスターナの弟さんです。
Bloisで生まれ、Tours大学で社会学(Sociologie)を専攻。特に社会政治学を専
門にしようと、卒業後スペインに1年・メキシコに3年留学しましたが、帰国後仕事をし
て選んだのはワインを造る事です。全く違う世界だと思いますが、兄のJeremyが独立
した頃から収穫や醸造を手伝っていたので、Jeanにとってはそれが自然だったようで
す。と、言っても若い生産者が最初から独立はなかなか難しいです。なのでJeremyが
全面的に応援しました。Jeremyが見つけて、彼がワインを造る為に2016年に購入し
た1haの畑をJeremyに貸しました。何故その畑を買ったか?というと、ロワールでは見
つけるのが難しいPinotNoirがあったからです。
0.30haのPinotNoir、0.30haのGamay、0.30haのSauvignonBlanc、0.10haのPinotd’Aunisと理想的な割合です。樹齢は40~45年、Jeremyは本当は自分で作りたかったのですが、弟の為にそこを譲り、Jeanは2016年から1人でその畑の栽培管理をしました。勿論、解らない事はJeremyに聞きましたが、兄弟でもそれぞれやり方は違います。Jeanの栽培は自然治癒能力のホメオパシーをベースに考えられております。実は2016年から始めております。しかし2016年も2017年も自然災害でブドウは殆ど取れずに、実際ワインをリリース出来たのは2018年が最初になります。
Jeanはワイン造りも仕事ですが、実はナイフ造りも行っております。全て手で造るのでとても時間がかかりますが、非常に丁寧なナイフです。彼の実直な性格はこのナイフを見れば解りますが、ワインの味わいにも反映されております。
同じ地域・同じ栽培方法・同じ醸造所で作っても、兄弟で、やはり味わいが異なるのです。それがワイン造りの面白さですね。2018年からJeremyの醸造所でワインを造っておりますが、2020年からJeremyが近所に大きな醸造所を購入し引っ越ししたので、2020年からはJeanが1人で醸造しております。まだまだ0に近い状態。Jeanは少しのんびりムードの性格で、物事をどんどん進めるJeremyと違いますが、この若い醸造家を是非育てて下さい。スーパー発展途上国の将来性高い生産者です。
(2020年9月5日 第二回目訪問 新井順子)