Solo 2016 Vodopivec / ソーロ ヴォドピーヴェッツ

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イタリア フリウリ・ヴェネツィアジュリア

ブドウ品種:ヴィトフスカ

シングルヴィンヤードのワインということで、"単独の"を意味するソーロという名前が付いたワイン。世界的にも有数な石灰岩台地として知られているカルソは、土が少なく農耕を行なう上では非常に厳しい土地と言えると思います。ですからヒトは、比較的土が多い土地を選ぶなり、客土を行なうなりして農業を営んできたわけですが、”ソーロ”に使われているブドウを産する区画は、パオロが敢えて表土の少ない場所を開墾しブドウを植えたところになります。
他の区画のワインとは明らかに違う質のミネラルを内包したワインです。
他のパオロのワインも偉大と呼んでも差し支えがないレベルだと思うのですが、このワインはそれこそグランヴァンと呼ぶべきワインなのかと。醸造方法的にはヴィトフスカと全く一緒になります。

Vodopivec / ヴォドピーヴェッツ

トリエステ県カルソ地区のほぼ中心ズゴーニコにあるヴォドピーヴェッツ家。
代々農業を営んでいますが、パオロ&ヴァルテル兄弟によってワイナリーとして本格的な生産&ボトリングを開始したのは1997年のこと。
カルソという土地を表現するにあたり、ヴィトフスカこそ最良のブドウであると信じ自ら開墾した畑はヴィトフスカのみを植えています。

カルソは石灰岩台地で土が少ないところで、既存の畑というのは土が多かった場所か、もしくは客土(外から土を持ってくること)をしたところであったりします。
彼が最初に開墾した畑も客土をしたそうですが、すごく後悔をしているとのこと。
その後の畑は、土が少なくてすぐに石灰岩の岩盤に当たる所を、まずは表土を除け削岩機のようなもので岩盤を砕き、岩ないし石状にし除けておいた土を戻すという気の遠くなるような作業で、自ら開墾し仕立てたのです。

ブドウの栽培においては当然のことながら一切の灌水を行わず極稀に必要だと判断した場合にのみ牛糞をベースにした完熟堆肥を入れるが飼料もカルソ産の一切農薬を使っていないものを与えられた、カルソで育てられた牛のものを使用。
ありとあらゆる農薬を使わず、数年間はボルドー液さえも使わず海草やミネラル、土など自然素材をベースにした薬剤のみの栽培にも挑戦。
近年はこの薬剤をベースに、ボルドー液の使用は1-2回程度にとどめるようにしています。
これはボルドー液の構成要素である銅が、皮に付着・残留するのを極限まで無くす(減らす)ためで
長期間の醸し醗酵を行うパオロならではの発想なのかもしれません。