オーストラリア マクラーレン・ヴェイル
ブドウ品種:グルナッシュ 60%、メンシア21%、ドルチェット 9%、シラー5%、ネロ・ダーヴォラ 5%
マクラーレン・ヴェイル産のグルナッシュを主体に複数品種のブレンド。それぞれの畑から収穫されたブドウは除梗され、別々に醸造。自然醗酵、古樽へとプレスされ、平均して 12 ヵ月熟成。少量の亜硫酸を醗酵後に添加し、ボトリング時は無添加。ノンフィルター、清澄剤不使用。シルキーな質感とジューシーな果実感、それにカカオやコーヒーのような複雑な要素も加わる。満足感がありながらも決して野暮ったさがない赤。
ガルナッチャ=グルナッシュを主体に造られます。アミーゴとなるブドウ品種は毎年変わりますが、そのシルキーな滑らかさ、そしてカカオやチョコのような満足感高めの凝縮感は常に期待通り。多様な背景をもつものが混然一体となりながらメキシコ人醸造家であるマウリチオの洗練されたセンスで見事にまとめられる、まさに今日のオーストラリアワインの魅力が1本のボトルに詰まっているようなワイン。
SOMOS / ソモス
2013年南オーストラリア州マクラーレン・ヴェイルに設立されたワイナリーで、オーナー醸造家はメキシコ人で現在はオーストラリア国籍を取得しているMauricioRuizCantu/マウリシオ・ルイス・カントゥー(1988年生まれ)。主にマクラーレン・ヴェイルおよびアデレード・ヒルズ産のビオディナミ/オーガニック農法で栽培されたオルタナティブ品種から、最低限の人的介入アプローチでクオリティに真摯に、さらに挑戦心と遊び心溢れるスタイルで多彩なワインを生み出しています。
マウリシオはメキシコ生まれ、10代の頃からスペインやメキシコで醸造家としての経験を積んでいましたが、メキシコの大きな工業的ワイナリーで働いている時に限界を感じオーストラリアへの移住を決意します。アデレード大学へと留学し、醸造学および栽培学を学び、そこで出会ったオーストラリア人の友人と意気投合。卒業と同時に自分たちでのワイン造りをスタートさせます(現在はこのパートナーシップは解消されています)。当初はバロッサ・シラーズなど伝統的なスタイルでワインを生産していましたが、それだけで彼の創造性が満たされるわけもなく、必然的にバルベーラやヴェルメンティーノ、メンシアやヴェルデーリョ、さらにはネロ・ダーヴォラやピノ・ムニエといったオーストラリアの多様な気候に合致した、しかしメジャーな国際品種ほどには知られていないマイナーなオルタナティブ品種に取り組むようになりました。醸造面でも野生酵母による自然醗酵、最小限の亜硫酸以外の添加物を用いない最低限の人的介入アプローチを実践し、さらにペットナットや長期間のスキン・コンタクト、産膜酵母をつけた熟成など、常に挑戦を忘れずに試行錯誤を繰り返すことで実に刺激的なワインをリリースしてくれています。2021年には念願となる自前の醸造所も新設され、今後の展開からいよいよ目が離せません。