京丹後舞輪源蒸留所のプレミアムライン。
”Mairingen Extra Fresh Craft Gin 2024 (PREMIUM)”
使用するボタニカルはこの蒸留所を象徴する3種のみ。
山のジュニパーベリー「ネズミサシ」、海のジュニパーベリー「ハイネズ」、山頂の天然生蜂蜜。
この全てを、旬に合わせた1番好ましいフレッシュな状態で私たちが採取しました。
■希少な地元産原材料の採集状況により、製造本数も変動し、限定製造。
2024年製造は限定377本。
自然の植物は毎年変化します。この年だけの味です。
「ネズミサシ」はワイルドな印象を、「ハイネズ」は奥ゆかしさを、
「天然生蜂蜜」はフローラルで優しい華の余韻を添えてくれます。
厳選された3種のボタニカルが表現する丹後地域の風土を、ジンとしてお楽しみいただけます。
ジンの根幹となる「ジュニパーベリー(ネズ)」は、日本国内では限られた地域でしか自生しておらず、ほとんどの国産ジンは、製造を輸入品に頼らざるを得ません。
その希少な原材料が、京丹後の森と海辺に脈々と生きていてくれたこと。
「京丹後の自然の恵・地元産ジュニパーベリー」との出会いが、京丹後舞輪源蒸留所のはじまりです。
山の「ネズミサシ」、海の「ハイネズ」。
各々が個性的な風味を持つ2種類のジュニパーベリーを、それぞれの旬に手摘みで収獲しています。
- - - - - - - - - - - - - - PREMIUM LINE - - - - - - - - - - - - - -
ジンの製造を通して私たちと丹後地域の繋がりが、
物理的・精神的により強固なものになるプレミアムライン。
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[ ネズミサシの収穫 ]
とにかく、ネズミサシと向き合い続けた。
ある日は雨降るなか、ある日は雪降る極寒のなか、
約15kgの装備を担ぎ、山々を練り歩いた。
丹後の森を案内してくれた地元の山歩きの達人は
私たちにこの地域の歴史・風土を教えてくれた。
ネズミサシの収穫場所まで、山の傾斜をスパイク長靴で這いつくばりながら登る。
その先の尾根に凛と立つネズミサシ。
鋭く尖った葉が身体中に刺さりながら、一粒ずつ丁寧に採取する。
色々と採取方法も試してみたが、結局は自らの指先を使う方法にたどりついた。
その日々が続く。
原始的な手法が、自然と向き合う際には理にかなっていることもあることを、体感する時間でもあった。
ネズミサシは大きいもので5mほどに達するため、梯子を活用する必要もあった。
刺々しい木に抱きつくように採取をする中、
束の間の癒しは、そこから見える山々と、そこで暮らす人々の情景。
さらにその瞬間を完璧なものにする木々の間を縫うように通る心地よい風と、
景色を丹色に染める夕陽。
野性的なネズミサシの香りに包まれて、苦しくも豊かな時間。
[ ハイネズの収穫 ]
ハイネズは海岸沿いに、地面を這うように生えており、その葉はネズミサシ以上に鋭く固い。採取に使用する革手袋も1日で穴が開いてしまうほどである。
身体全体を地面に近づけ、普段は足元にある世界の一員になっていた。ここでの癒しは潮の香を運んでくる海風と、山とは異なる海の軽やかな空気感であった。
ハイネズが持つ重厚感と熟成感のある香りに魅了され、
山のジュニパーベリーと海のジュニパーベリーが融合した香りを思い描きながら無心で採取を続けた。
[ 蜂蜜のおすそわけ ]
”Mairingen Extra Fresh Craft Gin (PREMIUM) の構想段階で、
ジュニパーベリーのみを使用するのか、他のボタニカルも使用するのか、
丹後の森で模索する中で選んだのが、蒸留所から100mほど山に入った木漏れ日が差す木々の間で採れる生蜂蜜である。
薬草薬樹ノ森で、蜂たちは本能のままに飛び回り野生の蜜源から蜜を集める。深い自然の中で、化学肥料や薬品消毒など一切混じっていない水と土と風から育つ野生の花々。蜂たちは、その純粋な蜜をひたすらに集めてくれる。
巣箱を移動する際の独特な緊張感や、雨が降る日のミツバチ達の機嫌の悪さを感じとりながら、おすそわけしていただくそのままの蜂蜜。
[ 水 ]
影の主役といえるのは、もちろん「水」。
森の地中深く、何度も濾過をくりかえし、100年の月日を経て、山の高地から岩清水となって湧きだす硬度10の「超軟水」。
山麓から流れ下り、里山を潤す硬度180の「超硬水」。
蒸留当日に山頂の採水場まで登り「超軟水」を、そのまま海まで駆け降りて「超硬水」を採取。
水の割合もオリジナルのフレッシュジンとは異なる。
清冽な2種類の天然水を、丹後LIMITEDの原材料に合わせて試行錯誤し、
より香りと味わいが持続するために最良の割合を導き出した。
[ 味わいと香りの融合 ]
私たちがエクストラフレッシュジンで使用するジュニパーベリー2種も、超軟水と超硬水も全て丹後でとったもの。さらに、蜂蜜も蒸留所周辺の山々に存在する天然の蜜源からミツバチが集めたものである。私たち人間の意思ではどうすることも出来ない存在を蒸留することに好奇心とロマンを感じた。
ネズミサシとハイネズをブレンドすることによって、森と海の自然循環を網羅し、蜂蜜は循環の根源となる丹後の森を象徴するものである。
試作段階で方向性は定めていたが、意図して目指せる完成度ではなく、自然物が相互作用で作り上げてくれたように感じる。
各ボタニカルと水が補い合い、1つのものになる。
トニックと割ることでジュニパーベリーの風味が増し、風土へのトリップがより最上なものになる。
[ 想い ]
様々な要因で自然環境が日々変化し続ける昨今、新たに生まれるものもあれば、途絶えていくものもあることを、山での生活でより強く感じる。
私たちがフレッシュなものを扱い蒸留するジンとは、今この瞬間の自然の姿を、その記憶を、未来にも残すことでもある。
そして五感を通して感じることで、各個人にもその瞬間が宿り、この森の一部となる。
自分よりも大きな存在に包まれる安堵感が、お酒を飲むその時をお供する。
どこに居ても、どんな状態でも、瞬時にあなたをこの森へと導くジンでありたい。
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[ Mairingen Extra Fresh Craft Gin 2024 (PREMIUM) 700ml ]
2024製造 限定生産本数:377本
※箱付きの商品 1本ずつ手書きのボトルナンバリングを行っています。
● 冷却濾過処理を行なっていないため、アルコールに溶けきれないボタニカルの精油成分が気温により白濁/沈殿する場合がありますが、品質には問題ありません。
※原材料はすべて、蒸留所所有の森や、地権者の許可を得た場所で採集しています。また、植生を守るため、採集と同時に保全育成を開始しています。