フランス コート・デュ・ローヌ
ブドウ品種:シラー
カシスのリキュール、チェリーやラズベリーの凝縮感のある果実香とカカオの香りが層をなす。口に含むと驚くほどに肉厚で豊満、丸くふくよかな果実味がドメーヌのスタイルを顕著に表している。エレガントでまろやかなタンニンと丸みのある酸、とても長い余韻が特徴である。
Lises / リゼ
北ローヌのトップ生産者として、ギガルやシャーヴと並び取り上げられる。明確で鮮明な 果実の表現を追求するセンスと、才能が類まれなるものであることが証明されている。
クローズ・エルミタージュの神様アラン・グライヨの息子であるマキシム・グライヨが、2003年に畑を購入し、興したドメーヌ。タン・レルミタージュの南数キロ、ボーモン・モントュウのコミューンに位置する。彼は、ブルゴーニュで醸造学を学んだ後、カリフォルニアのターリー・ワインセラーズなどで修行し、現代的醸造技術も吸収した。
父と同じワインではなく、あくまで彼自身のワインを造っており、その強い意志と自信はすでに彼に大物の風格を与えている。初ヴィンテージの2004年で8千本を生産。いきなり素晴らしいワインを世に送り出し、周囲を驚愕させた。パリ随一のワインショップ“Caved'Auge”で店頭に大陳列され、ロンドンでは“BerryBros&Rudd”が代理店として名乗りをあげる。『ワイン・スペクテイター』の北ローヌ特集では、ギガルやシャーヴと並んで堂々のトップドメーヌ入りを果たし、「マキシムは彼自身の道を探し続けているが、しかし彼のワインはすでに荘厳で堂々としている。もし、伝統と現代的醸造技術の共存を見
たいならば、シェ・グライヨを見るべきだ!」と記され、彼の類まれなるセンスと才能は熱い注目を集めている。
5ha所有する畑は、ローヌ川とイゼール川の沖積土で砂や砂利、丸い小石が混ざり、非常に水はけの良い土地だ。平均樹齢18-25年で、栽培方法は伝統的だが、収量をこのアペラシオンでは非常に低い35-40hl/haと生産効率を無視し、品質重視に徹している。手収穫、除梗後、低温浸漬を数日行った後、かもしを20-25日間行う。強いルモンタージュよりも極力ていねいなピジャージュにより、柔らかい果実味を引出す。樽に詰めた後マロラクティック発酵をする。区画ごとに最適だと思われる醸造分類をし、瓶詰め前に最終的なアッ
サンブラージュをする。決して抽出に傾いたワインではなく、マキシムは果実をきれいに表現することにこだわり、新樽の使用も5-10%に抑えている。現在は、父が引退した後のドメーヌ・アラン・グライヨでのワイン造りに専念しており、ドメーヌ・デ・リゼはワイナリーの共同創設者であり長年のパートナーである醸造責任者トマ・シュミッテルに任せている。