Space Monkey 2022 Domaine des Marnes Blanches / スペース モンキー ドメーヌ・デ・マルヌ・ブランシュ

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フランス ジュラ

ブドウ品種:ピノオーセロワ60%、ピノブラン40%

アルザスの友人から購入したピノオーセロワとピノブランを全房でプレス、500L・228Lの新樽や古樽で発酵・熟成しアッサンブラージュ、サンスフルで仕上げました。

フランス/ジュラ地方はナチュラルワインの先駆者とも言えるオヴェルノワ氏の関係で、ワ
イン造りに真面目に取り組んでいる生産者がいる半面、とても古典的な一面をもった地
域でもあります。
ここに2008年誕生しましたドメーヌ・テ・マルヌ・ブランシュの当主は1983年5月生まれ
のGéraudFromont(ジェロー・フロモン)。2001年にディジョンで醸造学を学び、オノロジストとしての資格を取得。そこで出会った奥様と結婚し、ワイナリーを立ち上げました。まだまだ若いカップルですが、ワインに対する情熱だけは人一倍です。リリース直後地元で人気が出て、85%が地元で消費されてしまう程、ワインは一気に人気者になりました。でも新しいお客様を開拓する為、やっと2012年に公のサロンに出展しましたが、選んだ地はフランスでなく、イタリアなのです。面白いデビューだなと思いながら、かえってフランス独特のナチュラルワインの世界でなく、自分のペースを保てるのかもしれません。そこで飲んだので余計はっと魅かれるものがあったのです。こういうワインはどこで飲んでも人の目を引きます。
DomainedeBertrandMillet氏の醸造所と畑を購入し、畑の一部はそのミレ氏の畑、そしてお爺様から受け継いだ畑を含め、全部で10.6ha、その割合は50%シャルドネ、25%サヴァニャン、残りの25%は黒ブドウで、その中にピノノワール、トゥルソー、プールサールがあります。その中に87歳でリタイアしたお爺様が1950年に植えて下さったブドウがあります。そのお爺様の息子のお父様は農業を選ばず会計士となり、お兄様もパリで裁判官というエリート家族。でも二男の彼が農業を選び、お爺様も嬉しかった事でしょう。そのお
爺様の情熱が、今の彼のワインを生み出したのです。
丁度我々は収穫日に訪問となりました。そしたら何と皆シルバーの方々でゆっくりゆっくり1ヶ月かけて収穫するのです。まだ若い彼らは収穫者に給料を支払う事は出来ず、ご両親のお友達が皆手伝ってくれての収穫という、とてもAtHomeな感じなのです。奥様も当然収穫するので、収穫者の方々のお食事はお母様が作って下さいます。収穫のスピードのペースは決して速くはありませんが、その分丁寧に丁寧に収穫します。なのでこういう
真面目な味わいになるのかもしれません。印象はMadeinJapanかGermanyのような感じです。こういう面も古き良きブルゴーニュらしく感じるのでしょう。と、言うよりもしかしたら本当のジュラを知らないのかもしれません。醸造面からみるとまだまだ個人的には改良したい面もありますが、この年で、ここまでのワインを造るのはお見事です。これからどんどん良くなるでしょう。どんどん伸びる醸造家です。
ワイナリーの名前は、畑の白い石灰質粘土土壌から思いつきました。名前の通り晴れの日は一面真っ白な土壌です。彼の将来に期待すると共に毎年の味わいの向上が楽しみです。是非お試しください。

(新井順子)