フランス アルザス
ブドウ品種:ピノブラン60% ピノオーセロワ40%
AOC のお達しにより村名はキュヴェ名に冠する事が出来なくなりAmzelle(クロウタ鳥)と名付けました。粘土・泥灰土壌で育つピノ・ブランとピノオーセロワをプレスし、37hl のフードルで発酵・熟成しました。粘性のあるグリーンイエロー色、瀬戸内レモンやゆず ジャムの香り、爽やかなアタックに完熟した柑橘の甘さ、たっぷりの旨味が溶け込んでいます。
ドメーヌ・マルクテンペはアルザス南部の中心、コルマールから7kmほど進んだ南西向きのツェレンベルグ 村に有ります。アルザスは南仏のペルピニャンの次に降雨量が少なく、乾燥した地域。南向きの夏の畑 は「目玉焼きが焼けるほど」暑いため、ブドウにもしっかりと糖度がのります。標高は225 ~ 260m、粘土 石灰土壌をベースに、ヴォージュ山脈の花崗岩や黄色みを帯びた石灰の混じる多様な土壌は、さまざ まなブドウ品種に適合し、ミネラルたっぷりなふくよかな味わいを生み出します。 初夏、マルクの畑の土からはなんともいえない深い土の香りが漂います。雑草も元気に生い茂り、ブドウの樹の根元には直径1cm弱のミミズの穴がポコポコ。そう彼の畑はビオディナミ。総面積8haの畑で、 93年からビオロジック、96年からビオディナミに取り組む彼は、化学肥料や農薬をいっさい使わず、芽かき による収量制限や夏季剪定も行ないません。 ブドウの樹が自分の力でうまいこと育っていくのを助ける以外は何もしません。見れば樹には太ったエスカ ルゴ(かたつむり)も。除草剤や化学肥料を使った近くの畑と比べて生き物の数は雲泥の差。「おいしい 畑はかたつむりも知ってるよ!」 太陽の光を一杯に浴び糖度が充分にのったブドウは9月に選果しつつ手摘み収穫。房、茎をつけたま ま優しく5 ~ 6時間かけてプレスします。「テントウ虫が生きたまま出てこられるくらいやさしいプレスなんだ よ」と彼は言います。地つきの天然酵母で仕込むマルクのワインからは明るく前向きな温かさを感じます。