Chablis 2022 Domaine Jean Collet et Fils / シャブリ ドメーヌ ジャン・コレ・エ・フィス

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フランス ブルゴーニュ

ブドウ品種:シャルドネ

シャブリ本来のミネラル感が味わえるスタンダード・シャブリ。果実味ときれいな酸味のバランスが素晴らしく、シャブリの土地や空気までをも表現したようなミネラル感のあるシャブリらしいシャブリ。

白い花の香り、シトラス系のフルーツ香、豊かな果実味ときれいな酸味のバランスがとてもよく、またシャブリの土地や空気までをも表現したようなミネラル感のある味わいをご堪能いただけます。ジャン・コレのスタンダードシャブリはこの生産者のワイン造りの水準を見るのに恰好の材料。複数の畑、自生酵母の使用、ブドウや果汁に負荷を掛けない重力式の醸造設備など、産地の味わいとヴィンテージ毎の特徴をしっかりと表現しています。

1792年から引き継がれたドメーヌ

フランス革命で第一共和制誕生の1792年から続く家族経営の生産者。ジャンは1952年からワイン造りに携わり、1954年にはそれまでワイン商に売っていたワインを自社でボトリングし販売することを開始しドメーヌ ジャン・コレがスタートした。
1979年に前当主 ジルが加わりジャンと共にワイン造りを行い名称もドメーヌ ジャン・コレ・エ・フィス (Domaine Jean Collet & Fils)となる。2008年からジルの息子ロマンがドメーヌに加わり2009年に醸造長に就任しドメーヌはロマンに引き継がれている。ロマンは21歳の時にパリで行われた2007年のジェネラル・アグリコル・コンクールでヨーロッパで最高のテイスターに選ばれるなど、天性の研ぎ澄まされた味覚を持つ人物。父親ジルのバックアップと共にドメーヌの遺産である35haの畑を有機栽培へ移行、自生酵母の使用、醸造設備の改修を実行しジャン・コレのワインを更に進化させた。

受け継がれた畑の歴史

1950年代、シャブリのブドウ畑は僅か550haだった。二つの大戦でこの地では数多くの人命が失われたことに加え、鉄道路線から外れたシャブリは一時販路を失いワイン生産も減少していた。ところが70年代にアメリカ市場を中心に世界的な辛口白ワインブームが巻き起こった。その中心がシャブリでありシャブリの販売数は激増、需要に答えるために、これまで栽培されていなかった土地や条件の良くない土地にまでブドウ畑が拡張され栽培面積は急増し現在はかつての10倍、5400haにまで拡大した。近年まで続いたシャブリの混迷はここに始まったが良き生産者達の努力によってかつての栄光を取り戻した。
シャブリで最も栽培面積が少なかった1950年代に先祖伝来の畑を守り抜いたのは僅か10数ファミリー、その一つがコレ家であった。その証左としてジャン・コレの所有畑の中でプルミエ・クリュが全所有畑の51%を占める、シャブリ全体ではプルミエ・クリュの畑面積は僅か15%でしかない。
ジャン・コレでは受け継がれた歴史的な畑をビオ栽培に転換させ現在、グラン・クリュと大半のプルミエ・クリュ、ヴィラージュの畑をビオロジックへの転換を実現している。これは先代のジル・コレが1999年からシャブリ レ・トリュフィエールの畑でビオロジックを実践し、その経験をロマンが引継いで全所有畑に拡大して現在に至っている。
写真は1952年のプルミエ・クリュのヴァイヨンでの収穫風景。

ジャン・コレのワイン造り

シャブリの生産者は一時、それぞれの生産者のスタイルとして木樽派、ステンレスタンク派等に分かれていた時期があった。その中でジャン・コレは畑毎のブドウの個性に応じて最良の醸造法を実施する、木目細かなワイン造りを自社のスタイルとする希少な生産者だった。
その伝統は今に引き継がれ更に進化している。力強い味わいのグラン・クリュとプルミエ・クリュのモンテ・ド・トネールは搾汁後、果汁は直接小樽(228L)に移されて発酵・熟成が行われる。同じ右岸でもプルミエ・クリュ モンド・ミリューは搾汁後600Lの木樽(Demi-Muit)で発酵・熟成される。プルミエ・クリュでも左岸のモンマンはそのストレートな酸味やミネラル感をそのままに表現するためにステンレスタンクで発酵、ヴァイヨンは繊細で複雑な味わいを表現するために全体の1/3はフードル(大樽8000L)、1/3をステンレスタンク、1/3を小樽(228L)で醸造し最終的に3者をブレンドして仕上ている。ジャン・コレではプティ・シャブリからグラン・クリュまで全てワインは自生酵母で発酵を行っている。